sham2651’s blog

浦和レッズの戦術分析とか Twitterアカウント→ @sham_ignis

vs磐田戦 ミラーゲームと3-1-4-2

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両チームスタメン

浦和レッズ

GK 1 西川 周作

DF 31 岩波 拓也

DF 22 阿部 勇樹

DF 5 槙野 智章

MF 46 森脇 良太

MF 10 柏木 陽介

MF 16 青木 拓矢

MF 3 宇賀神 友弥

MF 9 武藤 雄樹

FW 12 ファブリシオ

FW 30 興梠 慎三

 

 

 

SUB

GK 28 福島 春樹

DF 26 荻原 拓也

DF 27 橋岡 大樹

MF 11 マルティノス

MF 15 長澤 和輝

MF 38 菊池 大介

FW 20 李 忠成

 

 

 

ジュビロ磐田

GK 21 カミンスキー

DF 3 大井 健太郎

DF 5 櫻内 渚

DF 24 小川 大貴

DF 35 森下 俊

DF 41 高橋 祥平

MF 7 田口 泰士

MF 11 松浦 拓弥

MF 19 山田 大記

MF 23 山本 康裕

FW 20 川又 堅碁

 

 

 

SUB

GK 36 三浦 龍輝

DF 33 藤田 義明

MF 14 松本 昌也

MF 27 荒木 大吾

MF 30 上原 力也

FW 16 中野 誠也

FW 22 大久保 嘉人

 

 

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・ミラーゲームとなった前半

スタメン、フォーメーションは上記の通り。

3-4-2-1同士のマッチアップを仕掛けてきた磐田とマウリシオを出場停止となり阿部をCBに起用した一戦は浦和のバックライン3枚に磐田の3トップがプレッシャーをかけ前から嵌めようとする展開でスタート。

浦和はこれを見て左右のCBをサイドに広げボランチの青木をDLまで下げることで擬似4バックを形成し相手のプレスを躱しはじめます。

磐田もビルドアップでは右CBの高橋をサイドラインまで広げ、左WBが低い位置に陣取ることで擬似4バックを形成し浦和のプレッシャーを躱します。

そのため、序盤は両チームとも相手を敵陣に押し込む展開が続きました。

その中で浦和は4分に柏木→興梠のホットラインでロングカウンターを仕掛け決定機を演出するも相手GKカミンスキーを破れません。しかしこのシュートから流れを掴んだ浦和は押し込んだ相手に一度ボールを奪われても素早いネガティヴトランジションでボールを回収して2次攻撃に繋がるシーンを多く作ります。

 対する磐田も29分にポゼッションに成功すると浦和DL背後のスペースに川又を走らせ、こぼれ球を繋いで山田のフィニッシュがポストを直撃するなどこの時間帯以降は一進一退の攻防を展開します。

 浦和はこの試合ポゼッション時に左CB槙野→森脇、右CB岩波(右WB森脇)→宇賀神とそれぞれサイドチェンジを多用しました。これでペナルティエリア角を取りクロスからヘディングを狙う意図があったと思いましたが決定機は13分の槙野→森脇へのサイドチェンジから宇賀神が狙ったシーンくらいで上手くいったわけではないですがここ2試合で点が取れない中、工夫をもって攻略しようという意図が観れたのは良かったのではないでしょうか。

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・仕掛けるオリベイラ、3-1-4-2 にシステム変更

後半に入り浦和はポジションに修正を入れて臨みました。

上図のように中盤の構成を3枚に変更したことが効きます。これにより武藤、柏木を相手ボランチ二枚が引き受ける形がはっきりしました。

また磐田は前半から前線3枚の前プレを狙いたいがためにリトリート時の2シャドーのポジショニングが不安定で時折5-2-3の形になるため2の部分に対する守備の負担が大きく、この弱点から試合が動くことになります。

54分、CKのこぼれ球を拾った浦和はバックラインに戻し左CBの槙野に渡ります。

この時点で磐田の3トップは後方に取り残されてしまい、磐田のWBの前のスペースを埋める選手がいません。ボランチがスライドして対応しようとするものの後半に入りペースが落ちていた磐田はフリーで槙野にくさびのパスを許します。

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槙野が宇賀神へくさびを入れる。磐田はボランチの山本がサイドまで引っ張り出される。

宇賀神はサイドに張りこのボールを呼び込みます。マッチアップする磐田のWB櫻内はファブリシオが気になり不用意に飛び込めなかったためダイレクトで中に折り返されます。

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宇賀神が中へパス。逆サイドに繋がれば数的同数の状態が生まれる。

宇賀神が折り返した時点で磐田の左シャドーの松浦は戻っていないため逆サイドに展開できれば優位な状況が出来つつありました。
興梠→ファブリシオと繋いで右WB森脇がフリーでボールを貰うとそこから再び興梠→青木のミドル→ファブリシオのゴールまでスムーズに得点が生まれます。

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この時点でまだ松浦は戻りきれず、ノープレッシャーで森脇がバイタルエリアにボールを送り込む。

先制すればいつも通り浦和はカウンターを狙う体勢に入ります。

60分には自陣右サイドで奪ったボールを裏に走り込んだ左WB宇賀神に繋ぎます。このカウンターは一度阻止されるも青木→武藤→ファブリシオのラインでゴール。

その後もセットプレーとカウンターで追加点を奪い4-0で快勝。4試合ぶりの勝利となりました。

 

この試合で目立ったのはWBの質の違いでした。左右の大外を起点に崩した1点目のシーンは今後のポゼッション時の崩しのパターンとして重宝できそうな形だったと思います。

磐田は5-4-1なのか5-2-3なのかハッキリとした守備の形が最後まで見れませんでした。この辺りを整理しないとズルズル順位表を下げそうな戦いでしたので名波監督のテコ入れを急ぎたいところ。